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[川柳]もう笑わないのに 温かいいがい

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春は僕の大切な存在たちの誕生日と命日が集中してる。逝ってすぐの「遺骸」は「意外」なくらいに柔らかくて温かくて、そのあとに訪れる温度の低下と硬さを想像させない。何度も何度も何度も涙で濡らせば、ずっとこのままいてくれそうな気がして涸れるまでを幾度過ごしたことだろう。桜や深緑、紫陽花たちの彩。季節のアイテムに触れるたび、小さくて大きい、僕の永遠たちを思い出す。

もう笑わないのに 温かいいがい
ふあうすと2015年1月号「明鏡府」掲載