「くそじじぃぃぃ、ぼけぇぇぇぇ」という言葉を久し振りに聞いた。お父さんはとても寂しそうだった。僕も似たような言動や行動をとっていた時期があるし、そんな風に言ってしまう側の気持ちはよくわかるつもりだ。ただ、親子として温もりを感じられる時間は、少しずつカウントダウンをしていたということ、それはあとになって気付いたものだから、僕は言えずのままの「ごめん」と「ありがとう」に今も苦しんだりする。言えるのは幸せで、言えないのは苦しいね。
先に逝くなんて知らない反抗期
ふあうすと2011年2月号「明鏡府」掲載